スポーツクライミング観戦を10倍楽しむ為のコツ4選 <Part2>

スポーツクライミング観戦を楽しむ為のコツの後編です。それではいってみましょうっ!!!!

③課題(ルート)攻略を考えながら観戦してみよう

ボルダリング・リードクライミングは、大会毎にラウンド毎に毎回課題が変わります。

課題は、「ルートセッター」という課題(ルート)を作り上げる専門の人達で構成されます。課題は、その時々で全く異なったりします。

選手達は、「オブザベーション」と言って、各ラウンド毎に登る前に事前に1〜2分ほど課題を見ることが出来(スタートホールド以外は触れない)、そこでどのようにルートを攻略していくか想像力を膨らませて、ルート解析を行います。

そこで皆さんは一緒に映像越しで課題を見て、どのようにルートを登っていけば良いか、考えながら観戦していくとより面白いのではないかと思います。

いざ選手が登ってみると想像と違った動きになっていたり、選手毎に違ったルート攻略で登っていたり、トライする毎に登り方を変えて試行錯誤する選手がいたりと見ているだけでも手に汗握ります。(筆者は、実観戦時に実際にすごく手汗をかきます)

また「オブザベーション」通称「オブザベ」は、出場選手同士で会話をしながら、違った国同士でも、これから一緒に戦う者同士でも関係なく、みんなで「あーでもない、こーでもない」と一緒に手を動かしながら意見を出し合って、ルート攻略をし合っている姿がなんとも素敵だなと個人的に好きなクライミングスポーツ特有の一面なので、是非そこも意識して観戦してみてください。

④壁の形状とホールドの種類を意識して見てみよう!!

クライミング観戦において一番の難点は、映像越しですと、課題(ルート)の難易度が伝わりにくい事だと思います。

特にまだクライミング自体を体験した事のないクライミング初心者の方が観戦している時に「なぜこの課題を選手が苦戦しているのだろう」と疑問に思う事は多々あると思います。

実際に登っている僕らからしても伝わりにくい部分は結構あります。

ただ登っている課題の壁の形状や課題(ルート)を作り上げる上で使用されているホールドの種類を意識するだけでも観戦がより楽しめるのではないかと思います。

まず壁の形状に関してですが、準決勝・決勝と各ラウンド毎に4〜5課題くらい課題が用意されています。課題ある壁によって角度は異なり、90度やそれ以下の角度(85度前後)の垂壁やスラブという壁があったり、130度〜140度の天井のような被った傾斜壁や途中で角度が切り替わって1つの課題の場所に色々な壁の角度で構成される多面壁など映像だと一見平らに見える壁も角度が全然違っていたりします。

そして課題で使用されているホールドの種類や形を意識するとより観戦が楽しめます。

ホールドは人と同じくらい大きな箱みたいな大きさのものから、指先第一関節もかからないような豆粒のように小さいものまで様々な種類があります。

特に最近では「デュアルテクスチャー」通称「デュアル」という光沢がかったツルツルした質感のホールドが多く使用されています。デュアルホールドは、その部分を手で持とうとしたり足で踏もうとしたりすると滑りやすく選手のルート攻略を阻みます。またデュアルは持つ場所や踏む場所を制限する効果もあり、選手がホールドを掴みにいって持ちにくそうな時にデュアルになっていないか意識してみるだけでも面白いポイントです。

またホールドは大きくてもへこみなどが無く全く持つ場所がない中で身体全身を使っておさえたり、逆にすごく小さかったり、薄っぺらかったりして指先や身体のバランス・体幹を駆使して登らなければいけなかったりとホールドも意外と奥が深いです。

そして観戦をした後に実際にクライミングジムに登りに行って、意識してホールド触ってみるとより分かって楽しくなる事間、違いなしです。

パリオリンピックでも8/5(月)からスポーツクライミングが始まります。

普段スポーツクライミングを観戦しない方も、クライミング初めて観戦する方でも4つのコツを意識するだけで観戦の楽しさがいつもより2倍、10倍、100倍楽しくなるかもしれないです。少しでもこれを機にクライミングに興味が湧いたり、好きになってくれると嬉しいです。みんなでスポーツクライミングを観戦して、応援しましょう!!

より詳しく楽しみ方のコツを知りたいなという方は、是非BBKのYOUTUBEをチェックしてみて下さい。

皆様の良いクライミングライフを祈って。

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